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『女ぎらい ─ニッポンのミソジニー─』 上野千鶴子 [本]

女ぎらい――ニッポンのミソジニー

女ぎらい――ニッポンのミソジニー

  • 作者: 上野 千鶴子
  • 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
  • 発売日: 2010/10/06
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

男性は読みにくいと思う。
理論的にどうのこうのももちろんあるだろうけれど感情的にね。

冒頭から喧嘩売られてるのと一緒だし(笑)
そこを乗り越えても決して甘くない。

でも、少し冷めた目でもいいから読んでみて欲しい。
(反発があるだけ?かしら…)

 


思い出したことがある。
30年も前のことだけど…

さびれた中華料理屋。
そこで私は冷やし中華を一人黙々と食べていた(笑)

他のお客の中にスーツ姿の男性3人。
恰幅のいい一人と明らかにその取り巻き二人。
大声でしゃべっているから嫌でもその会話は耳に入る。
中心人物は部屋をキープしたらしい。別宅ってところか。

「今度呼んでくださいよ~」と猫なで声ですり寄る取り巻き。
恰幅のいい男性は大声で言い放った。
「来い来い~っ!ただし○○○○連れてこいよ!」

○○○○…。
女の子、でもなく 女 でもなく…。

今思い出すと
「ここは飲み屋じゃねーよ!」と不快感いっぱいになりつつ
一人冷やし中華を食べる私がかわいそうでならないんだけれど(笑)

この本を読んで分かったのは
あのときの3人組は
性欲を満たすためだけでなく、虚栄心を満たすためだけでなく
男同士のポジションを確認するための道具として
女性を使おうとしていたのだな…ということ。

そしてその道具とは別に
自分の子孫を残すため、あるいは社会的な地位を固めるための
「奥方」もいたにちがいないってこと。


そんな例は世の中にごまんとあるのだろう。
それが当たり前と思っている男も。
それをまた逆利用している女も。

でも
あらためて、あの人たちの周りはどこもかしこも
惨めったらしいなって思える。

 


他にもたくさんありすぎて書ききれない
あぁ、あの時のあのシチュエーションはこういうことだったんだ!
って。
この本のお陰で理解できたり、溜飲を下げたことが。

 

いや、男女間に限らない。
母と娘、女同士の関係分析には
古傷がじくじく痛んで鬱々としてしまった。

 

でもね、でも、
もっと早くこの本に出会いたかった。
そうしたら少し離れた立ち位置から自分を見れただろうに。


ちょっと世の中は変わってきてるのかな。
たとえばイクメンやイケダン(イケテルダンナ)の出現。

女達が男に都合のいいだけの存在ではなくなってきている。

いやそんなに簡単に変わりゃしないか…。

でもね、
背筋を伸ばして風を切って歩きたい。

この本は私にとって大きな「転機」となりそう。
図書館で借りたけれど、手に入れてもう一度読んでみようと思う。


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