『勇気ってなんだろう』 江川紹子 [本]
新書は難しくて^^;
でもこれはジュニア新書 私にもちょうどいいね(^^ゞ
勇気といえば恐怖を乗り越えて進むこと。
恐怖にも様々あるけれど この本に出てくる恐怖は
多くが 世間からの非難、圧力、中傷 つまりバッシング。
白い目で見られ、無視され、言葉の暴力を受け…。
自分が起こす行動によってその恐怖が十分に予測できるながらも
自分の良心に背かない人たち
- ゴミを拾うアルピニスト 野口健さん
- 公設秘書名義借りで服役し、現在福祉施設で働く元衆議院議員 山本譲司さん
- 北朝鮮拉致被害者 蓮池薫さんのお兄さん、蓮池透さん
- 愛媛県警の裏金問題を現役巡査部長時代に告発した仙波敏郎さん
- 当時「自己責任」って言葉がよく聞こえてきましたっけ。
戦争被害で生まれたストリートチルドレンらの支援のために
イラクに向かおうとしていた途上、拘束されて後開放された高遠菜穂子さん - 最後にイスラエルで兵役・予備役拒否した方たち
私には、「無理」だなって思う。
この方たちのようには…
これからも「無理」だと思う…。
でもイスラエルの青年の言葉をずっと忘れないでいようと思う。
「大事なのは、勇気というより、物事を批判的に考える力なんだと思います。
みんなと同じ見方や考え方に流されるのではなくて、違った角度から
物事を見るようにしていく。自分に対しても批判的にならなければなりません。
それで、もしこれまでの自分の考えを変えた方がいいと思ったら、
その時こそ考えを変える勇気が必要なんじゃないでしょうか」
p.188
流されそうになった時に
立ち止まって考えるくらいなら私にもできそうな気がする。
淡々と落ち着いた語り口で語られる本書
ジュニア向けだけれど、大人も考えさせられる本です。
※イスラエルの章は特にきつい。
先日テレビでナチスのユダヤ人に対するホロコーストを映像で見たばかり。
現在はイスラエルに住むユダヤ人の人たちの証言は耳をふさぎたくなる悲惨さだった。
それなのに…
いや、本書に出てくるイスラエルの方々は
連鎖に小さな小石を(でも膨大な勇気が必要だけれど)投じようとしている。
2010-08-28 22:36
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